KPI before CRM/SFA integration


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図1;販売目標の不確実性を抑えるために、行動目標の確実性を高める


 解説 

図2;CRM vs SFA

CRM(customer relationship management)とSFA(sales force automation)・・・ 表現は異なるものの、言葉の定義に曖昧さを感じる人も多いだろう。弊社では、SFAは現場のオペレーションにおける日々のマネジメント支援ツールであり、本来CRMとは同一視するものではないと考えております。

一方で、B to C(business to customer)の領域であるならこれらの二つの違いは明確に定義しやすいものの、B to B(business to business)の領域になればCRMと言えば「SFA」と言われるくらいSFAが一般的になっているのも事実です。その理由の一つとして、B to BにおけるCRMは、SFAを中心にデータを収集することが多いからです。

図3;現場 + SFA ≠ 売上向上

「SFAを導入して見込の売上がある程度見えるようになった。で、売上はいつになったら向上するの?」。これが経営者の率直な関心です。「SFA導入を意思決定したが、営業現場に期待していることは”見える化”ではなく、結局は売上が向上すること」。つまり、営業プロセスの見える化は目的ではなく手段に過ぎないということです。

図4;管理者都合 VS 担当者都合

SFA導入の失敗に多い実態としては、「担当者の都合」を重視するよりも「管理者の都合」を重視しているシステムだからです。必然的に、担当者からすれば「SFAに入力する=余計な作業が増える」と理解されてしまいがちです。

SFAは商談の進捗や顧客情報を正しく把握した上で営業プロセスを管理し、そのプロセスを標準化することが目的であります。結果、管理者の都合を優先されて設計されているのはある意味致し方ないかもしれません。事実、営業という職種は結果オーライ的な見方もあり、売上が向上していれば途中何をやっていても干渉はしないものの、日本は成果主義ではなく、さらに雇用が流動的ではないからこそ、担当者を放置しておけばさぼるのではないか? などの考えもあり、「管理者が正しく管理しなければならない」という思考が根底にあるのも事実である。だから、「管理者の都合」が優先されてしまうのである。


 提案 

図5;現場 + SFA + 行動変革 = 売上向上

「 SFA導入 ⇒ 売上向上」という分解式は成り立たちません。SFAを管理者が駆使した結果、担当者の「行動が変革」されない限り売上向上には決してつながりません。ましてや、SFAが管理者を中心に構築されているシステムであるならば尚更担当者の行動を変革するには不確実性が伴う。言い換えると、SFAで見える指標等は管理者と担当者の間で真の共通言語になっていない! ということです。

図6;共通言語は生産性指標(★図をクリックすると大きく表示されます)

(参考;図表内”T”は、TPM;total productivity monitoringで主に思考業務、”O”は、OPM;operational productivity monitoringで主に処理業務を指す)

不確実性の高い販売目標に到達するためには、確実性の高い行動目標の必達が重要になります。高い販売目標の管理指標をSFAで管理するものの、その指標に沿って担当者一人ひとりの行動に反映されなければ、この指標に価値はなくなります。

図7;TPM / OPM(★図をクリックすると大きく表示されます)

弊社では、管理者と担当者の共通指標を財務指標・結果指標ではなく、高い行動目標実現のための「生産性指標(TPM and OPM)」で管理を徹底する仕組みを御提供させていただいております。


 実施事例(一部) 

  1. 製薬業界;売上規模⇒約4,000億
  2. 対象はMRで地域別に実施。規模的に非常に大きな組織であるのでシステムを導入したものの、この組織の大きさが仇となりMRの現場でも使用していないシステムも多くあった。ライセンス費用等もかさ張ることから、今一度システムを整理し本来MRに期待していたことを整理し直した上で、CRM/SFAを活かすことを検討。実際、システムが導入されることによってヒトを画面で管理するようになり、関係が希薄化してきてしまっていた。

    プロジェクト期間2年で、売上進捗比は110.6%。プロジェクトリーダーは、営業部長から選抜。プロジェクトオーナーは、営業責任者。

  3. ゼネコン業界;売上規模⇒約80億
  4. 政権交代という外部要因とも重なり、需要そのものが減少。営業現場の雰囲気はよろしくない中で属人的な動きが一般化してきており、結果声の大きい人の意見が通るような風土に変化してしまった。過去は一匹狼的な営業担当者が成績を収めていたのも事実。そこで、営業組織改革として過去にシステム導入に踏み切ったが、経営上何ら変化はなかった模様。結局、デジタルツールによる見える化は実現できたものの、改革には繋がらなかったと判断。そこで、人材の行動面を測定するMBM(monitoring based management)を導入。

    プロジェクト期間3年で、売上進捗比は112%。プロジェクトリーダーは、営業部長から選抜。プロジェクトオーナーは、CEO。


 参考書籍 

著者;坂本 裕司
出版社;産業能率大学出版部